横濱たよりロゴ 第216号 2007.2.20
 ベトナム旅行(6)船上編

船上レストランで夕食 メインは鍋料理 気分よく歌うマイク デザートのケム
 もっとも豪華だった食事は3日目夕食の船上レストラン。
 ゴンコイ通り(サイゴンホテルなどのある繁華街)から歩いて数分の場所にサイゴンクルーズツアーの船が何艘も停泊している。営業は夕方からでベトナム人バンドの生演奏の後1時間ほどサイゴン川をクルーズするものだ。私たちはあまり夜遅くなるのを避けてクルーズする前に下船してしまったが充分楽しめる夕食だった。
植物と電飾で彩られた3階建ての船 船上ということで寒くない格好で出かけたが常夏のホーチミンではまったく問題なかった。それどころか冷えたビールのジョッキにも次々にウェーターが氷を放り込むのがベトナム流。船上レストランのスタッフは男女とも真っ白のセーラーマンスタイルで格好良い。
 ステーキ、エビの唐揚げ、プライドポテト(なぜか色が黄色い)、ココナツ入りのご飯、メインにシーフードスペシャル鍋、デザートにケム(アイスクリーム)を注文。鍋料理の締めにはうどんか雑炊と思っていたがベトナムでは細いラーメンを入れるのが一般的。料理がめちゃくちゃおいしいという訳ではないが、日常生活とはまったく違った空間と時間の流れ、久しぶりに会う友人との会話は何よりのごちそうだった。
 船はワンフロアが200名ほどは入れる大きさで3階建てとかなり巨大。各フロアに生バンドが入りスタンダードナンバーを中心に演奏する。気分が良くなった私は50,000ドン札をチップとしてベースギターに挟むとなぜかテレサテンの日本語の歌謡曲をやりだした。せっかくなのでステージ前でマイクを握り歌い始めた。
 程なく別のテーブルからもっと高額のチップが差し出され、次は別の歌手が登場し、コリアンタイムとなった。そちらのテーブルにお邪魔するとキムチや韓国海苔がテーブルに並び盛り上がっていた。少しのハングル語でコミュニケーションが取れ、焼酎をご馳走して貰いさらに盛り上がった。東南アジアを中心に世界各国の観光客が乗り込んでくる。あれこれ食べて飲んで4人で660,000ドン。日本円に直すと一人1500円程度で済んだ。
 福井県で一番大きな九頭竜川よりも遥かに広い川なので海はすぐそこかと思ったが、マングローブを見に行こうと思ったら車で2時間はかかると言う。どんよりと濁り、どちら側に水が流れているかもわからない川。巨大な三角州・メコンデルタ地帯と言葉ではわかっていても大陸の雄大さはなかなか理解できない。ベトナムは南北に1000kmほどの長い海岸線を持ち船が発達したところでもあり、土産物屋でも大小多くの帆掛け船の模型が売られている。
 そんなことに思いを馳せられるのも旅行の良い点だ。

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