危機管理意識と防災準備(2)

横濱たより184号
 
2005.4.11 発行
 2005年3月20日、福岡県西方沖地震(M7.0)が発生した。4月11日には茨城・千葉県を中心に震度5強(M6.1)の地震も発生し、JR東日本などに影響が出た。地震列島と言われるこの国では、いつどこで地震が起こるかわからない。
 Mixiというネットワークの中で「防災スクエア」というコミュニティーを主催しているが、福岡市で被災した人とも連絡が取れ情報交換している。電話もメールも繋がらず、連絡手段が断たれてしまったのが不安だったという。
地震発生時家族は何処にいるか

 防災準備を考えるひとつの方法に、時間の経過と共にどうすればよいかを考えるというものがある。大地震が起こったときに家族が何処にいるかを考えてみた。
 我が家は4人家族(ネコのトラオは除く)だが、0歳児は母親(月田千栄子)と24時間一緒にいるので実質的にはマイク、小夏の3人が何処にいる可能性が高いかを考えてみた。1週間168時間を横濱商館にいるかどうかの観点でまとめたものが下の図となった。
 自宅SOHOなので家族が一緒に過ごす時間が約半分になることがわかる。横濱商館は、危険回避の対応が進んでおり、水・食糧・燃料、自家用車のガソリンなど生活備蓄もばっちりなのでこの時間帯に地震が発生してくれるのが一番安心で有り難い。
 メインの車はハイブリッドのエスティマなので余震が怖くて家に入れないときも家族全員が数日間寝泊まりすることも充分に可能だ。 新潟中越地震の際もガソリンスタンドに長蛇の列が出来ていたがガソリンタンクは常に満タン(半分減ったら給油)にしておくのが正しい危機管理対策だろう。
 不幸にも家族がバラバラで被災したときもその対策を平時の時から考えておくのは、災害救助の軸として大切だと思う。多くのサラリーマンは家まで帰れない可能性が高い。
 まず、大きな地震が発生した想定なので、携帯電話は使えなくなると考えるべきだろう。いたずらに電話を掛けて繋がらないとパニックになるより、まず、電話の使用を諦めることにした。横濱商館に向かい待機することにし、電話連絡は00分の定時連絡のみにして場合によっては、電池の温存するために電源を切ることも想定に入れた。
 小夏のみが保育園に取り残される格好になったときは、自転車で引き取りに行くことを想定している。場合によっては徒歩になる。移動には車は使えないと考えるべきだろう。
 万が一、横濱商館が倒壊するほどの大地震の時は、近くの福井県立図書館を緊急集合場所とした。福井市役所のウェブサイトでは木田小学校が指定されているが、徒歩で2.5kmも離れたところまで移動するのは困難だし、たどり着いたとしても近所の人で溢れかえっていることは想像に難くない。また、タバコの煙が充満していないとも限らない。

災害に備えるとは

  普段何気なく生活しているが、それはライフライン(電気・水道・ガス・電話など)が確保されているから快適に過ごせるだけで、現代文明は非常に危ういバランスの上で成り立っている。いろいろな想定を考えるということは生活そのものを見つめ直す良い切っ掛けだと思う。
 また、災害に備える第一の条件は日々の健康だ。スマトラ島地震の救援医療チームの方から直接お聞きしたことだが、臨時診療所で最も多い患者は風邪だったという。
 有事の際は、楽天的に暮らしていきたいと考えているが、その為には平常時の悲観的ともいえる危機管理意識と防災準備が必要だろう。
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