缶入りの水羊かんとは全くの別物 |
福井名菓「水羊かん」は、冬に食べる 福井を代表する冬の味覚の一つに「水羊かん」がある。水羊かんは、一般的に「夏」に食する物と思われがちだが、福井ではなぜかこれが「冬」なのである。 水羊かんの原料となる小豆、黒糖、寒天、水、砂糖などを熟練した職人達が丹精込めて練り合わせ、ひとつ一つ手作りで仕上げる生きた和菓子だからこそ、暑い夏には不向きなのであろう。 この福井の「水羊かん」の始まりは定かではないが、独特のなめらかさと風味は、まさに絶品。つやつやとした金の延べ棒ならぬ、ダークブラウンの柔らかい水羊かんを味わうとき、「福井で生まれて良かった…」と思うくらいである。また福井の人は、これを炬燵(こたつ)の中に入って味わう。寒い冬、温かい部屋で冷たい水羊かんを食べるとき、ひとときのしあわせに浸ることができるのだ。 |
私は子供の頃、学校が終わるとこれを買い求めによく店まで走ったものだ。昔は、漆(うるし)を塗った木の箱に入っていて、ひとつ一つ仕切られた水羊かんを竹のへらですくい、手の平に伸せて、あんぐりと一気に口の中に放り込むのだ。当時は一切れずつ売っていたのだ。たしか一切れ5円ぐらいだったと思うが、子供心にいつか箱ごと食べてやる!と思っていた。 それから何年が経ったであろうか、食料品売場には「紙の箱」に入ったものが販売されるようになり、私の念願がこの時ついに叶えられることになった。 (*^o^*) さて、この「水羊かん」だが、製造販売している会社が福井にいくつほどあるかは知らないが、各社とも「味」に微妙な違いがあり、「こだわり派の私」としてはカミさんに「銘柄指定」して購入させている。それこそ西にうまい「水羊かん」があると聞けば街道練習の途中で買いに行き、東にうまい「水羊かん」があると聞けば借金してでも買いに行かせる、といった具合だ。そこで私が選んだベストワンを発表したいところだが、これは止めておこう。みなさんがそれぞれ選んで欲しい。 |
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江川製菓有限会社(写真左) 福井市照手3丁目6-18 0776-22-4952 久保田製菓有限会社(写真右) 福井市南四ツ居2-1-36 0776-54-1620 |
以上、福井の「水羊かん」について、簡単にご紹介したが、全国の良い子の皆さん(および、甘党のみなさん)、福井にお越しの節は、是非一度お買い求め下さい。また、地方発送もしているので良かったら注文して下さい。 2001.3.10〜12に私が福井競輪場で走るのでその時、応援ついでに食べるチャンス! 写真の物は一般食料品売場やコンビニエンスストアーで販売しており、価格530円(消費税込み)である。 |
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