
2017年10月にオープンした越前古窯博物館(ECHIZEN OLD KILN MUSEUM)を見学してきた。旧宮崎村の福井県陶芸館の奥に建つもので、旧水野九右衛門家住宅(天保6年 1835年建築)を移築した多目的スペースがベースになっている。
福井県陶芸館は、1971年に誕生した越前陶芸村の建てられたが、越前古窯博物館は、平安時代から始まり、最盛期を室町時代に迎えた後に衰退をたどった越前焼を日本六古窯(瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前・越前)として日本遺産に認定される研究をされた水野九右衛門(1921〜1989)の偉業を伝えている。資料館2階に再現された書斎は、畳の間に上がって散策に更けることもできる。生前の貴重な映像も見ることができる。水野氏の研究が無ければ、今の越前陶芸村は存在し得なかっただろう。
福井県立丹生高校の教員をしながら、越前古窯の解明を生涯の研究テーマとして、調査研究に全力を注いできたが、その教え子のひとりに、元西川一誠福井県知事もいたという。
コンサート会場としても親しまれている文化交流会館や巨大な現代アート作品が並ぶ越前陶芸公園に加え、新たな魅力が加わった。
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