横濱たよりロゴ 第534号 2016.08.18
 映画「シン・ゴジラ」の壮大な世界観

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 8月に入ってもいろいろなイベントなど慌ただしく過ごしているが、映画「シン・ゴジラ」のことは書いておきたいと思う。7月29日の封切りだが、ネットでの評判を聞いて観に行くことにした。
写真040 1954年が初代のゴジラだったので、私はまだ生まれてもいない。リアルタイムに観たのは、1967年作の「怪獣島の決戦 ゴジラの息子(ミニラ)」かもう少し後からだろう。当時は、「ゴジラ派」(東宝)と「ガメラ派」(大映)に分かれていたが、「大魔神シリーズ」も作っていた大映のファンだった。
 一緒に付いてきた小学校6年の息子は、「戦闘シーンが凄かった!」と怪獣映画として捉えていたが、今回の作品では、ゴジラは怪獣というよりも、想定外の国家的な危機として描かれており、どう対応しようと右往左往する人間ドラマの側面が強い。狂言師の野村萬斎がゴジラの動きを演じたり、有名どころの俳優が豊富に投入される豪華な映画。
 日本政府の立ち位置、常任理事国の役割、第2次世界大戦中の陸軍と海軍の仲の悪さ、広島・長崎の原爆投下、アメリカ大統領特使、シビリアンコントロールなど社会状況の基礎知識がないとわからない部分が多い上に、セリフのテンポの良さは、大胆なカット割りは観る人の脳みそを刺激します。世界的なヒット作・エヴァンゲリオンシリーズの庵野秀明が脚本・総監督だが、海外のひとにはあまり理解されないような気がする。
 2回目の登場は、神奈川県鎌倉市の海岸からだったが、そこから多摩川を越えて東京駅で最後の戦いが行われる訳だが、30年前に住んでいたエリアを横断し、鳥肌が立った。
 映画上映までに時間があったので、福井市まちづくりセンター「FUKUTASU」で、福井市中心部の模型を観ていたが、映画の中で破壊されたり、新幹線をゴジラに突っ込ませたりと「現実対虚構」を存分に楽しませてくれた。
 悲劇のヒロイ役かと思われた石原さとみが、日系3世のアメリカ高官として出ているのも良かった。是非、多くの人に観て欲しい。
 

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